80年代〜3rd Waveのアメリカスカシーンを語る上で最重要バンドThe Toastersは1981年、ニューヨークで結成。Moon Ska Recordsを設立し、多くのSkaバンドの作品をリリースしたことでアメリカはもちろん世界中のスカシーンに大きな影響を与えました。
バンドの歴史
英国人 Robert “Bucket” Hingley(バケット)は1980年ニューヨークに移動し、Forbidden Planetという書店(comic book store)のマネージャーをしていました。そしてイギリスの2toneムーブメントの中心バンドの1つ、The Beatのライブを見て触発された彼は1981年、店の従業員らとThe Toastersを結成します。彼らの初めてのライブはBad BrainsのA7でのライブのサポートアクトで、1983年にはファースト・シングル「Beat Up」をリリースします。
1985年にJoe JacksonのプロデュースでデビューEP[Recriminations]をレコーディングしますが、レーベルからリリースの目処が立たなかったために彼は作品をリリースするためにMoon Records(後にMoon Ska Recordsに改名)を設立します。そしてグループはブラスセクションを追加しファーストアルバム「Skaboom!」をリリースします。Bucket以外のメンバーは流動的で、FaulknerやReiterといったthe New York Ska Jazz Ensembleを結成するメンバーも在籍したようです。
The Toastersはスカミュージックにポップミュージック、ラップ,R&B,カリプソなどを融合させることで、白人や黒人といった人種を問わずアメリカの多くのオーディエンスの支持を獲得していき、3rd Waveスカムーブメントの立役者として成功していきます。彼らの人気曲である「Two Tone Army」などはAmerica Onlineやコカ・コーラといった多くの企業のTVコマーシャルに使用されるようになり(※1)、The Blue MeaniesやFive Iron Frenzy、Less Than Jakeといった3rd Waveスカムーブメントを代表するバンドとのツアーも成功させていきます。
Dance Hall Crashers(※2)やThe Slackersの1stのファーストアルバムや日本のRude Bonesのアルバムなど世界中の多くの魅力的なバンドの素晴らしい作品をリリースしてきたMoon Ska Recordsですが、2004年にはレーベルを解散(※3)し、バケットはスペインのバレンシアに活動の拠点を移しMegalith labelを設立。2007年は25周年記念に新しいスタジオアルバムのリリース、そして2011年には25周年記念のワールドツアーを開催するなどThe Toastersは今尚現役の3rd waveを代表するバンドの1つです。
(2015年8月18日更新)
※1 日本のテレビ番組「アド街ック天国」でも初期オープニングテーマに「DUB 56」収録の「Direction」が使用されていました。
※2 ランシドの母体バンドであるオペレーションIvyのマット・フリーマンとティム・アームストロングがサイド・プロジェクトとして結成したDHCの最初期の編集盤1st。後の「THE OLD RECORD」ですが、Moon Ska盤にしか収録されていない曲も存在します。
※3 Moon Ska NYCの解散理由の1つにスポークスマンによる着服などがあったようです。またMoon Ska World、Moon Ska Europe、Moon Ska Tokyoというのも存在していました(現在サイト無し)。
(2015年8月20日更新)
・最初に設立につしたのはMoon Records(後にMoon Ska Recordsに改名)が正しいとのこと。
・MOON SKA ZINEMOON SKAZETTE というのも存在した。
・記事内にMoon Ska EuropeとMoon Ska Tokyoの情報追加。
(2015年8月25日更新)
・MOON SKA ZINEではなく正しくはMOON SKAZETTEとのこと。
Discography
albums
・Skaboom!(1987)
・Thrill Me Up(1988)
・This Gun for Hire(1990)
・New York Fever(1992)
・Dub 56(1994)
・Hard Band for Dead(1996)
・Don’t Let the Bastards Grind You Down(1997)
・Enemy of the System(2002)
・One More Bullet(2007)
Compilations
・T-Time(1990)
・Ska Killers(1995)
・History Book(1996)
・History Book 1987-1998’(1998)
・The Best Of…(2000)
・In Retrospect(2003)
・Ska is Dead(2007)
Live albums
・Frankenska(1990)
・Live In LA(1993)
・Live In London(1998)
・en Caracas(2003)
EPs
title (year),rebel
・Recriminations (1985), Moon Ska
・The East-Side Beat EP (1987), Moon Ska
・Live In Sao Paulo Brazil (2002), Grover
Singles
title (year),rebel
・Beat Up: “The Beat”/Brixton Beat (1984),Moon Ska
・Don’t Say Forever (1990),Pork Pie
・Chuck Berry/Maxwell Smart (1995),Moon Ska
・Dub 56 (1995),Stubborn
・Dog Eat Dog (2000),Grover
・You’re Gonna Pay! (2006),Megalith
・House Of Soul (2013),Megalith
Split singles
・Talk Is Cheap (1987), Moon Ska – split with Beat Brigade
・The Stage (1997), Island – promo only, split with Fishbone
(参考元:wikipedia)
今回の来日(2015)について
各地で盛り上がりを見せており、名古屋では特設サイトも作成されています。
・日本の2tone/Neo Skaシーンの草分け的存在としても有名なTen121さん(最近はバルカンビートに夢中)によるサイトです。
The Toasters名古屋公演「NagoYa FEVER!」 特設ページ開設
・他にも各地のイベントのFacebookページなどが作成されているようですのでチェックしてみてください。(今回の来日のきっかけになったビートバンホフのエースケ氏とバケットの話も掲載されています)
(2015年8月18日追記)
ビートバンホフの特設ページにて各地のイベントFacebookページのリンクが追加されています。
BEATBAHNHOF
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