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GERMS / LAパンク HISTORY OF THE GERMS

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The Germs(ザ・ジャームス)

Gearmsは70年代の後にLAのパンクシーン(ハードコア登場前のハリウッドを中心としていたシーン)で活動していたバンド。その破天荒で破滅的なステージング(イギリスのセックス・ピストルズが辿ったようにライブ会場から敬遠され、活動は思うように出来なかった)で注目を集めることになります。

大学の友達だったJan Paul Beahm(ジャン・ポール・ビーハム)とGeorg Ruthenberg (グレッグ・ルーセンバーグ)の2人が大学を退学となりバンドを結成することからGEARMSは始まります。

バンド結成後は自らの名前をビーハムはDarby Crash(ダービー・クラッシュ)、ルーセンバーグはPat Smear(パット・スメアー)と名乗るようになり、バンド名は「Sophistifuck & The Revlon Spam Queens」と命名します。
※後にバンド名が長かった為にTシャツに名前を入れるお金が足らず、短いThe Germs(ジャームス)に改名

1977年にLorna Doom(ローナ・ドーム)がべーシストとして参加、又当時Dottie Danger(ドッティー・デンジャー)がドラマーとして加入(すぐに脱退した彼女は後にThe Go-Go’sのシンガーBelinda Carlisleとして有名になります)。
germs_1(photo:www.3ammagazine.com)

The Germsの初期のライブはコンサート言うよりはただノイズを撒き散らしただけの演奏(正確には演奏が出来なかったのでペンキを撒き散らしたり、物を投げたりしていた)で、そのあまりの無秩序さでバンドはアンダーグラウンドのシーンで話題になりながらもコンサートクラブから追い出しを食らっていきます。1978年にはDon Bolles (ドナ・ボレス)がドラマーとして加わるものの、ノイズを撒き散らしただけのようなバンドは後半演奏力も上がっていくものの時代の流れもありレコード会社が付くこともなく活動休止に。

1980年になるとハリウッド以外の郊外のハードコア・バンド、ブラッグ・フラッグやサークル・ジャークスの侵攻が始まり、ダービー・クラッシュも新しいバンドでライブに臨みますがライブは不評に終わってしまいます。それまでパンクバンドを締め出していたクラブがハードコアのバンドに場所を解放するなど興行的にもハードコアが中心の流れに変わっていきます。

1980年12月7日、ダービー・クラッシュは友人のCasey Cola(キャッシー・コーラ)と共にヘロインのオーバードーズ(過剰摂取による自殺)を図ります。以前からデビッド・ボウイの影響で5年計画というのを持っており、25歳までには死ぬと決めていたとも言われています。その結果、クラッシュは死亡し、コーラは生き残ります。クラッシュは死ぬ間際に「Here lies Darby Crash」と言う詩を壁に書き残そうとしますが、未完成の状態でした。

ダービー・クラッシュの死は美化できるようなものではなく、またジョン・レノンが死んだ人と同日であったため当時のニュース等で話題になることもありませんでした。ダービー・クラッシュが自殺してしまった為、活動期間はわずか2年、シングル2枚とアルバム「GI」のみでThe Gearmsは解散してしまいます。

その後、ギターのスメアーはジャームスに影響されたバンドNirverna (ニルバーナ)のサポートやFoo Fighters(フー・ファイターズ)で活躍。

2008年に8月8日にThe Gearmsの自伝映画「What We Do Is Secret」が上映。主演のShane Westは、ダービー・クラッシュの役での演技力が買われ、そのまま再結成のThe Germsのボーカルになります。
wwdis??「WHAT WE DO IS SECRET(ジャームス 狂気の秘密)」

Gearms:Band

メンバー
・Pat Smear (パット・スメアー) ギター 
・Lorna Doom (ローナ・ドーム) ベース
・Don Bolles (ドナ・ボレス)ドラム
・Shane West (シェーン・ウェスト) ボーカル

元メンバー
・Darby Crash (ダービー・クラッシュ) ボーカル 死去
・Belinda Carlisle (ビリンダ・カーリスル) ドラム

Gearms:Discography

germsGEAMS「G1」

アルバム
・GI(1979)
・Complete Anthology-MIA(1993)
・Media Blitz(1993)

シングル
・Forming/Sexboy (live)(1977)

EP
Lexicon Devil(1978)
What We Do Is Secret(1981)
DCC(1992)

ライブ・アルバム
– Germicide(1981)
– Rock N’ Rule(1986)
– Live at the Starwood (12/3/1980)(2010)

GIはジャームスのファンであったJoan Jettのプロデュース。このアルバムは後のthe Zeroes、the Weirdosに影響を与えLAパンクシーンのを大きく変えます。
黒に青の円が描かれたものは「サークルワン」と呼ばれるもので、ヒトラーやファシストからアイデアを拝借したもの。ジャームスのファンや取り巻き達は黒と青の腕章をつけて、腕に円の形に根性焼きをいれる必要があった(2,000人位いたらしい)。

1993年に詩人で、作家で、ミュージシャンのPleasant Gehmanによりジャームスのほぼ全ての曲を含むComplete Anthology(MIA)(コンプリート・アンソロジー)がライナーノート同梱でリリース。

映像作品
・「MEDIA BLITZ The Germs Story」
・「DECLINE OF WESTERN CIVILIZATION」
・「WHAT WE DO IS SECRET」

「DECLINE OF WESTERN CIVILIZATION」はGermsは紹介されているものの、Xの方がメインっぽい扱い。しかしブラック・フラッグやサークル・ジャークスやFEARなども紹介されているのでその辺が好きな方にはお薦め。

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