アリさんマークの引越社

「アリさんマークの引越社」ブラック会社を訴えた裁判始まる

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アリさんマークで知られる「アリさんマークの引越社」のグループ会社「引越社関東」で、営業職として働いていた男性社員(34)が、労働組合に加入したことをきっかけに、部署移動を命じられたとして、命令の無効などを求めて同社を提訴した。同社は社員が営業車で車両事故を起こすと賠償金を請求するなど以前から問題が指摘されていた。

解雇理由を「罪状」と書いた紙を貼り出された

意見陳述などによると、男性は2011年1月、「引越社」のグループ会社である「引越社関東」に入社。

セールスドライバーなどを経て営業職になったが、長時間労働もかかわらず、残業代は支払われなかったという。また男性が営業車を運転中に車両事故を起こすと、会社から48万円の弁償金を求められ、毎月1万円を給与から天引きされるようになった。

賠償金は以前から従業員たちから悲鳴があがっている

約40万円という月給の魅力で入社希望者は絶えないが、会社から借金を背負って辞めていく社員が少なくないという。引っ越しの仕事で発生した損害の賠償費用を社員が引き受けるシステムがあるためだ。

バイクに追突する事故を起こし、「被害総額401万3000円」の中から「225万円」の支払いを求められた。納得できずに拒否すると、上司からとりあえず40万円払うように求められ、会社の互助組織「友の会」から融資を受けてそのまま支払っているという。

(掲載元:http://www.news-postseven.com/archives/20150209_302797.html)

労働組合に加入し、団体交渉を申し入れたところ・・

男性は今年3月、個人加盟の労働組合「プレカリアートユニオン」に加入。その後、未払い賃金や弁償金の返還などを求めて会社に団体交渉を申し入れたところ、5月に本社の「アポイント部」に配置転換、6月には、「遅刻した」という理由で、一日中立ちっぱなしの「シュレッダー係」への異動を命じられた。

多くの従業員がいる前で、懲戒解雇の通知書を読み上げられた

男性は7月下旬、命令を無効とする地位確認訴訟を起こした。すると、8月中旬に、「会社の名誉を害して、信用を傷付け、莫大な損害を与えた」として、一方的に懲戒解雇された。その際、80人くらいの従業員がいる前で、懲戒解雇の通知書を読み上げられたという。

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さらに男性の氏名と顔写真入りで、解雇理由を「罪状」と題した紙を、「引越社」グループ全店に貼りだされ、社内報にも掲載。しかし、男性側が仮処分の申立てや未払い賃金の請求訴訟を次々と起こすと、会社側は9月下旬に懲戒解雇を撤回して復職が決まった。
復職する業務は「シュレッダー係」のまま

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赤字で脅迫のような文言が書かれています

「長時間労働に追いやられる『アリ地獄』」

男性は口頭弁論で、「本来、会社が負うべき経営上のリスクである、仕事中の荷物破損や車両事故の弁償を従業員の給与から天引きしたり、高額の借金として負わせるというシステムが横行している」「長時間労働のせいで、注意力が落ち、事故を起こしてしまうと、弁償金により給与が減り、長時間労働に追いやられる悪循環に陥っている。これを従業員たちは『アリ地獄』と呼んでいる」と過酷な実態も訴えた。

「ほかの従業員に対する見せしめのようにした会社の態度に怒りを感じている」「会社には、もっと従業員がしっかり働ける環境をつくってもらいたい。決して私一人だけの問題ではない」

「故意や重大な過失のない通常の業務範囲内で起きた物損事故の損害は、会社が経営上のリスクとして当然負うべきもので、社員に請求するのは不当です。しかも給与天引という強制的な徴収は明らかに労働基準法24条(賃金の支払)に違反しています。仮に重大過失があって社員に賠償義務が生じても、その責を負うのは荷物を壊した本人。同じ現場で働いていた他の作業員から徴収するのは大きな問題です。(news-postseven.com)

・通常の業務範囲内で起きた物損事故の損害は、会社が経営上のリスクとして当然負うべきもの
・強制的な徴収は明らかに労働基準法24条(賃金の支払)に違反

(参考元:弁護士ドットコムニュース)
(photo:youtube.com)

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“「アリさんマークの引越社」ブラック会社を訴えた裁判始まる” への4件のフィードバック

  1. こうゆう人をかいこするのって難しいんですよ。採用係りのミスだね

  2. 私ならすぐ辞める。それがお互いの為。

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